AI社員とは?Threads運用代行をまるごと任せた実例【実際の画面つき】
「この作業、自分がやらなくてもよくないか」
「この仕事、あのスタッフにやらせておくのはもったいない」
そう思っている仕事が、1つはないでしょうか。
弊社の場合は、Threads運用代行がそれでした。ひとつひとつは10分か15分で終わる作業です。難しくもありません。それでも件数が増えると積み上がり、うまく回らなくなりました。
本記事では、その仕事をAI社員にまるごと渡すまでの記録を、実際の画面とともにお伝えします。
Threads運用代行の作業内容|全クライアントで月15時間かかっていました
まず、何をやっていたかからお伝えします。
弊社が請けていたのはThreadsの運用代行です。Threadsを選んでいるのは、集客につながりやすいことと、LINE公式アカウントとの相性がよいことが理由です。
外から見ると「投稿を作る仕事」に見えます。実際にやることを並べると、こうなります。

1社あたり、毎月かかっていた時間
1社につき、毎月60本の投稿を作っています。その前提で時間を積むと、こうなります。
| 作業 | 1回 | 月の回数 | 月の合計 |
|---|---|---|---|
| ①投稿を作る(60本分の指示と目視) | 10分 | 1回 | 10分 |
| ②確認をお願いする(リンクを送る) | 3分 | 1回 | 3分 |
| ②′返事が来ないときの催促 | 3分 | 1〜2回 | 約5分 |
| ③直してと言われたら直す | 5分 | 2回 | 10分 |
| ④投稿する日を予約する(60本を1本ずつ) | 15分 | 1回 | 15分 |
| ⑤どれだけ見られたか数える | 5分 | 3回 | 15分 |
| ⑥結果をまとめて報告する | 15分 | 1回 | 15分 |
| ⑦翌月また声をかける | 2分 | 1回 | 2分 |
| 1社あたり合計 | 約1時間15分 |
1社だけなら、月に1時間ちょっとです。これだけを見ると、わざわざ人に頼むほどでもありません。
問題はここからです。クライアントが12社になると、月15時間になります。週に4時間近くが、この作業だけで消えていきます。
しかも、②の確認依頼・②′の催促・③の直し・⑦の声かけは相手のいる作業です。こちらの手が空いた時間に片づけられません。返事が来なければ待つことになり、待っているあいだに次の月が来ます。
Claude Codeでツールを作っても解決しなかった理由

時間がかかっているのは分かっていたので、手は打ちました。Claude Codeを使って、自社用のThreads運用ツールを作りました。
画面の左側が制作の指示を出すところです。「投稿作成」のボタンを押すと、こう聞いてきます。
- ゼロから:戦略を見直して全て新しく作る
- 今のまま:既存の投稿を基準にして追加で作る
- 編集:既存の投稿のトーン・内容を修正する
選んで本数を伝えると、右側の一覧に出来上がったものが溜まっていきます。承認・編集・削除のボタンが付いていて、状態が一目で分かる形です。アナリティクスもAPIで連携させたので、過去の投稿ごとの表示回数・いいね数も一覧で見えます。
これで①の投稿制作は、確実に速くなりました。
それでも止まったのは、残りが手作業のままだったから

投稿ができても、そのまま出すことはできません。クライアントの許可が要ります。そこで確認用のページを作り、リンクを送って見てもらう形にしました。
ただし、そのリンクを送るのは人です。

結局、②から⑦までは何も変わっていませんでした。速くなったのは①だけです。
- 投稿は作ってあるのに、確認の連絡が出せていない
- 承認はもらったのに、予約の登録を忘れている
- 「今月分もお願いします」の一言を、こちらから出すのを失念する
出張や別案件が重なった週に、これが起きました。お金をいただいている以上、止めないのが当たり前です。関係のできているクライアントだったので「止まっていますよ」と連絡をもらって謝れば済みましたが、これを新規に広げるわけにはいきません。
だから新規募集はしていませんでした。受けていたのは知り合いの範囲だけです。やらなかったのではなく、やれなかった——というのが正確なところです。
これは一人で回している場合に限った話ではありません。担当スタッフが1名の仕事なら、会社が大きくても同じことが起こります。その人が休んだ週、繁忙期、辞めた月に、仕事ごと止まります。
AI社員と人材採用の比較|採用コスト・教育・退職
手が足りないなら人を増やす。素直な解決策です。弊社にも社内スタッフと外部スタッフがいます。
それでも、この仕事では採用に踏み切りませんでした。
| 観点 | 人を採用する | AI社員に任せる |
|---|---|---|
| 着手まで | 求人・面談・選考で数週間〜 | 任せる範囲を決めれば当日から |
| 教える時間 | 戦略・トーン・手順を一から。教える側の作業も止まる | 打ち合わせの記録を渡すところから |
| 辞められたとき | また一から教え直し。その人しか知らないことが消える | 抜けない。教えたことは残る |
| 件数が少ない月 | 固定費が乗り続ける | 増減に影響されにくい |
月15時間の仕事のために、求人を出して、面談して、教える。そこまでの手間を考えた時点で「これも自分でやってしまおう」となり、結局ひとりに戻る。この繰り返しでした。
AI社員とは?ツールとの違い
そこで考えたのが、社員を1人雇った体で、仕事ごとAIに持たせるという形でした。弊社ではこれをAI社員と呼んでいます。
AIを使っている会社はもう珍しくありません。ただ、そのほとんどは人がパソコンを開いて、指示して、動かしている状態です。弊社のツールもまさにそれでした。こちらが開いて頼まないと、何も起きません。
AI社員と呼べる状態には、次の3つが揃っています。
- ①こちらが頼まなくても、自分から始める:「今月分お願いします」と言わなくても、決めた日になれば動き出す
- ②途中までではなく、最後まで担当する:投稿を作るだけでなく、確認を取り、予約し、報告するところまでやる
- ③教えると、うまくなる:打ち合わせの記録・これまで作った投稿・現場での会話を渡すほど、出てくるものが変わる
弊社がツールで失敗したのは、まさに②です。途中までしか速くならないと、その前後が人に残るので、その人の手は空きません。
| ツールとして使っていた頃 | AI社員に渡したあと |
|---|---|
| ボタンを押して投稿を作らせる | 決まった時期に自分から作り始める |
| 確認依頼・催促は人が送る | 案内から催促まで担当する |
| 予約の登録は人が入力する | 承認されたものを登録まで行う |
| 数字は人が見に行く | 集計して報告を送ってくる |
AI社員に任せた実例|Threads運用代行を丸ごと渡した結果

いま人が担当しているのは、案件が始まるときの打ち合わせ1時間だけです。何のためにThreadsを回すのか、誰に届けたいのか、どんなお店なのかをヒアリングします。
その打ち合わせの議事録を、要約も指示書への作り直しもせずそのまま渡します。目的・届けたい相手・投稿の方向性まで読み取って動き始めます。
クライアントからの問い合わせも、チャットワークとAPIで連携してAI社員が受けています。
上の画面が実際のやり取りです。「この前の投稿って、もう出てるんでしたっけ?」という質問に対して、「40件ご承認いただいており、7月31日からの配信設定も完了しております」と返しています。
これは決まった文面を返しているのではありません。答える前に、次を見に行っています。
- 直近20件のやり取り
- そのお店の運用データ(承認件数・配信日)
- 前の打ち合わせで決めた方針
人格の設定もできるので、フランクな口調にしたり、絵文字を入れたりといった調整も可能です。
AI社員に答えさせないこと|金額・契約・未確定

新しく人が入ったとき、決めるのは「何を任せるか」だけではありません。何を勝手に答えさせないかも同時に決めます。AI社員でも同じです。
弊社では、届いた連絡を中身で4つに分けて、それぞれ動きを変えています。
- ①質問だった→ 過去のやり取り・投稿一覧・予約表を見に行って答える
- ②資料や音声だった→ 中身を読んで、しまう。次の投稿の材料になる
- ③直してほしい→ その場で本文を直して「承りました」と返す
- ④金額や契約だった→ 答えずに人へ上げる
たとえば「確認用のリンクをもう一度送ってほしい」なら、確認ページのURLとパスワードをその場で返します。
一方で「来月から本数を増やしたいのですが、料金はどうなりますか」には答えません。「確認のうえ、あらためてご連絡いたします」と返し、こちらに通知が飛びます。「この金額でこう答えていいですか」と聞いてくるので、承認ボタンを押したものだけが返信されます。
答えさせないのは、金額・契約に関すること/まだ決まっていないこと/分からないことの3つです。この線引きさえ決めておけば、残りは任せられます。
AI社員の育て方|現場の音声で投稿の質が変わる

3つ目の条件が、投稿の質を決める部分です。
AIが自力で書けるのは、サイトを読めば書ける範囲までです。メニュー、価格、営業時間、一般的な豆知識——調べれば出てくるので、どのお店が出しても同じ投稿になります。
一方、現場にしかない材料があります。カウンセリングで実際に相談された悩み、そのときスタッフがかけた言葉、解決までの流れ。これはサイトを読んでも出てきません。
そこで弊社では、現場の会話を音声のまま毎週送ってもらう運用にしています。チャットに送れば、その場で文字起こしして蓄積されます。
たとえば、こんな会話が届いたとします。
- お客様「最近、乾燥がひどくて。何を使っても追いつかない感じで……」
- スタッフ「乾燥でお悩みなら、化粧品より先に水かもしれません。1日どれくらい飲まれてますか?」
- お客様「……そんなに飲んでないかも。コーヒーばっかりで」
- スタッフ「目安は1日1.5リットルです。一気にではなく、こまめに」
ここから、「乾燥がひどい、と言われて、まず聞くのは化粧品のことではありません」という書き出しの投稿が組み上がります。
これは店舗業に限りません。コンサルティングでも営業でも、商談の音声さえ残っていれば同じことができます。そして教えたことは、担当者が替わっても消えません。
AI社員導入後の変化|担当者が動けない週も止まらない

いま預かっているのはクライアント12社分のThreads運用です。1社あたり毎月60本、全体で月720本の投稿をAIが作っています。
出す前には、クライアントが確認ページで1本ずつ見ています。そのまま全部が出ていくわけではありません。
| 人が抱えていた頃 | AI社員に渡したあと | |
|---|---|---|
| 人の作業時間 | 全クライアントで月15時間 | 案件開始時の打ち合わせのみ |
| 担当者が動けない週 | 投稿ごと止まる | 止まらない |
| 問い合わせへの返事 | 手が空いたときに返す | 届いた内容に応じてその場で返る |
| 受けられる件数 | 知り合いの範囲まで | 広げられる状態になった |
やり取りが早くなったことで、クライアントのお店の反応も変わってきました。
ただし、渡したあと見なくてよいわけではありません。上司は人のままです。毎週確認しているのは①出てきたものの質 ②数字の変化 ③次に渡す仕事の3点です。
②では、Threadsのアナリティクスとエルメの流入経路別のLINE登録数を毎週突き合わせています。どの投稿が伸びて、実際にLINE登録まで繋がったかが分かるのはここです。実運用では300以上の流入経路を管理しています。
AI社員の作り方【5ステップ】最初に任せる仕事の選び方
1.「人がやらなくてもいい仕事」を1つだけ決める
一度に複数を動かすと、うまくいかなかったときの原因が特定できません。毎週・毎月必ず発生していて、やり方が決まっていて、出てきたものを文章で確認できる仕事から選びます。
逆に、初回の提案書・クレーム対応の核心・採用の最終判断は後回しです。やり方が決まっておらず、感情の判断が要るものは、AIが下書きを作って人が決める形が現実的です。
2. 会社のことを教える素材を3種類そろえる
- 音声データ・打ち合わせの記録:どんな言葉でお客様に説明しているかがそのまま入っている
- これまで作ったもの:投稿文なら5〜10本渡すだけで、書き方が揃ってくる
- 業務マニュアル・手順書:誰が何をどの順でやるかが決まるほど指示精度が上がる
3. 答えていいこと/いけないことの線を引く
前章の4つの分け方を、仕事ごとに文章で決めておきます。ここが運用の安全弁になります。
4. 確認と実行の導線を1本にする
出てきたものを確認する場所と、承認後に実行される流れをつなげます。確認する場所と実行する場所が別々だと、必ず抜けが出ます。
5. 安定したら、2人目を雇う
最初にうまくいった仕事と近い性質のものから広げます。Threads投稿 → LINE配信 → 週次レポートの順は、どれもやり方が決まった繰り返し作業なので続けやすい流れです。
AI社員に関するよくある質問
Q1. AI社員を作るのにどんなツールが必要ですか?
弊社はClaudeとClaude Code(Anthropic社提供)を使っています。プログラミングの知識がなくても使えるプランがあり、パソコンの基本操作ができれば始められます。どのツールを選ぶかより、どの仕事を渡すかを決めるほうが先です。
Q2. チャットボットと何が違いますか?
チャットボットは、あらかじめ決めた質問にしか答えられません。想定していないことを聞かれると、そこで止まります。
AI社員は、人が返すのと同じ形で返します。「この前の投稿、もう出てましたっけ?」と聞かれれば、「40件ご承認いただいており、7月31日からの配信設定も完了しております」と答えます。
なぜそれができるかというと、過去の打ち合わせの記録や、その会社の資料を先に渡してあるからです。答えを1問ずつ登録しているのではなく、材料を持たせています。だから聞かれ方が変わっても答えられます。
Q3. AIに任せると投稿の質は落ちませんか?
渡す材料で決まります。サイトの情報だけを渡すと、どのお店でも書ける一般的な投稿になります。現場の会話を音声で渡すと、そのお店にしか書けない投稿になります。
そのうえで、出す前にクライアントが1本ずつ確認しています。気になるものはその場で直せるので、最後に質を決めているのはこの確認です。
Q4. 社内に詳しい人がいなくても作れますか?
作れます。弊社が支援してきた中小企業・店舗オーナーの多くは非エンジニアです。難所はプログラミングではなく、何を渡して何を答えさせないかという設計の部分です。
Q5. どの作業から渡せばいいですか?
「この作業、人がやらなくてもいいのでは」と感じている仕事です。毎週・毎月必ず発生し、やり方が決まっていて、出てきたものを文章で確認できるもの——この3つが揃っていれば、最初の1つに向いています。
まとめ|AI社員に仕事ごと任せると止まらなくなる
- Threads運用代行の作業は1つ10分〜15分。難しくはないが、12社で月15時間になっていた
- 確認依頼・催促・直し・翌月の声かけは相手のいる作業で、自分の都合で片づけられない
- Claude Codeでツールを作っても、速くなったのは投稿制作だけ。残りが手作業のままなので結局止まった
- 月15時間のために人を採用するのは、求人・教育・退職の手間に見合わなかった
- AI社員の条件は①こちらが頼まなくても始める ②最後まで担当する ③教えるとうまくなる。ツールで足りなかったのは②
- 渡した結果、人がやるのは案件開始時の打ち合わせだけになった
「この作業、自分がやらなくてもいい」「このスタッフにやらせなくてもいい」——そう感じている仕事は、たいてい人から外せます。外せない理由は難易度ではなく、渡し方が決まっていないことのほうが多いためです。
そして弊社がThreadsを選んでいるのは、投稿の反応をLINE公式アカウントで受けられるからです。その受け皿になるのが、LINE公式アカウントとエルメの構築設計です。
LINE公式アカウント(エルメ)の構築をアドバイザーと一緒に進めたい方へ
弊社はL Message(エルメ)認定代理店として、250件以上のLINE公式アカウント構築に携わってきました。「自社に合う設計で、構築まで任せたい」という方向けに、構築代行の無料相談を受け付けています。サイトのLINEボタンからお気軽にご相談ください。
※無料相談は、構築のご依頼をご検討中の方向けです。ツールの使い方サポートや戦略のみのご相談は、顧問サービス(有料)にて承っております。
関連記事:非エンジニアのためのClaude Code活用事例【弊社実測レポート】/AIで作るSNS週次レポートの実例【弊社の運用フロー】
LINE構築/運用代行に関するご相談など以下から可能です
メールでのお問い合わせ希望の方は以下からお願いします
※営業メール・相互リンクなどLINE構築代行に関係のないお問い合わせはご遠慮ください