「ChatGPTを入れたのに、当たりさわりのない答えしか返ってこない」「プロンプトのコツを調べても、結局どう書けばいいのか分からない」——そう感じていませんか。

同じAIを使っていても、返ってくる答えの質は人によって大きく変わります。

差がつくのは、文章力でも有料プランでもありません。AIに渡している材料と、指示文の型の2つだけです。

本記事では、プロンプトの書き方を材料を置く・型を決める・人が確認するの3ステップに分け、議事録・配信文・問い合わせ返信の業務別テンプレートまで解説します。

答えが浅いのは、AIの性能のせいではありません。材料を渡していないだけで、渡し方は今日から変えられます

Contents
  1. プロンプトの書き方とは?AIの答えが浅くなる3つの原因
  2. プロンプトの書き方【3ステップ】材料を置く・型を決める・人が確認する
  3. 業務別プロンプトのテンプレート3例|議事録・配信文・問い合わせ返信
  4. ChatGPTとClaude、プロンプトの書き方は変わる?用途別の選び方
  5. プロンプトの書き方でやりがちな失敗5選
  6. プロンプト作成にかかる費用は?無料版と有料版でできることの違い
  7. プロンプトの書き方に関するよくある質問5問
  8. まとめ|プロンプトの書き方は「3つの材料」で決まる

プロンプトの書き方とは?AIの答えが浅くなる3つの原因

プロンプトとは、AIに渡す指示文のことです。

そして、その指示文の中身が、返ってくる答えの質をそのまま決めます。

AIの性能が足りないのではなく、判断するための材料が足りていない。これが「浅い答え」の正体です。

浅くなる原因は、次の3つに分けられます。

  • 原因1|前提の材料を渡していない:自社の事情を知らないまま書かせている
  • 原因2|出力の型を決めていない:文字数・形式・トーンが毎回ばらつく
  • 原因3|1回で完璧を求めている:直す前提で使っていない

プロンプトとは?AIに渡す「指示文」のこと

プロンプトは専門用語のように見えますが、やっていることは人に仕事を頼むときの依頼文と同じです。

新しく入った社員に「いい感じの案内文を作っておいて」とだけ伝えれば、当たりさわりのない文章が出てきます。会社のこともお客様のことも、まだ知らないからです。

AIもまったく同じで、知らないことは書けません。知らないまま書かせると、一般論で埋めてきます。

原因1|前提の材料を渡していない

いちばん多い原因がこれです。

AIは、あなたの会社の商品名も、価格帯も、お客様の悩みも知りません。

そこで「うちのサービスの紹介文を書いて」と頼めば、ネット上の平均的な情報から文章を組み立てるしかなくなります。

逆に言えば、材料を貼るだけで結果は変わります。渡すべき材料は、たとえば次のようなものです。

  • サービス内容と料金の考え方(公開している範囲で構いません)
  • お客様からよく受ける質問・実際に言われた言葉
  • 過去に反応がよかった文章・出したことのある案内文
  • 打ち合わせや商談のメモ、議事録のテキスト

原因2|出力の型を決めていない

2つ目の原因は、出てくる形を指定していないことです。

同じ依頼でも、型を決めるかどうかで結果はここまで変わります。

悪い例のプロンプト

新商品の案内文を書いて。

この指示だと、返ってくるのはこんな文章です。

この度、新商品が登場しました。
お客様のニーズにお応えする自信作です。
ぜひこの機会にお試しください。

どの会社でも使えてしまう文章です。つまり、自社が使う理由がありません。

良い例のプロンプト

あなたは店舗の販促担当です。
下の材料をもとに、既存のお客様へ送る案内文を書いてください。

【材料】
・商品名:(ここに商品名)
・特徴:(他と違う点を3つ)
・お客様からよく出る質問:(実際に聞かれた言葉)

【条件】
・250字以内、です・ます調
・専門用語を使わない
・最後の1行は来店の呼びかけで終える

【出力形式】
・本文のみ(見出し・記号は不要)

渡した材料の分だけ、返ってくる文章は具体的になります。

ポイントは、材料・条件・出力形式の3点を分けて書くことです。頭の中でまとめてから書く必要はありません。

原因3|1回で完璧を求めて確認していない

1回のプロンプトで完成品を狙うと、たいてい遠回りになります。

正解は、7割の下書きを出させて、足りないところを追加で指示する使い方です。

「もっと短く」「この部分だけ具体例を足して」と2〜3往復するほうが、結果的に速く終わります。

プロンプトの書き方【3ステップ】材料を置く・型を決める・人が確認する

ここからが本題です。プロンプトのコツを1つずつ覚える必要はありません。

やることは、次の3ステップだけです。

  • ステップ1:材料を置く——自社の一次情報を、AIが読める場所にまとめる
  • ステップ2:型を決める——役割・条件・出力形式の3点を毎回書く
  • ステップ3:人が確認する——判断が要る部分だけ人が見る

この順番が逆になると、いくらプロンプトを磨いても答えは浅いままです。

1. 材料を置く|自社の一次情報をAIが読める場所にまとめる

最初にやるのは、プロンプトを書くことではなく材料を集めることです。

弊社では、打ち合わせやセミナーの音声、動画の内容を、そのまま文字にしてナレッジとして溜めています。

溜めた材料はAIが読みにいける場所に置いてあるので、記事や提案書を作るときにAIが自分で参照します。

はじめは一般論しか書けなかったものが、材料が増えるにつれて、弊社が実際に話している言葉づかいや、現場で起きたことを踏まえた内容になっていきました。

特別な設定は使っていません。自社の一次情報をどれだけ溜めたかが、そのまま差になります

お客様との会話は、他社が真似できない自社だけの資産です。この考え方はAI社員の作り方でも詳しく解説しています。

2. 型を決める|役割・条件・出力形式の3点を毎回書く

材料が揃ったら、次は指示文の型です。

毎回ゼロから考えず、次の3点を埋める形にすると安定します。

  • 役割:誰として書くか(例:店舗の販促担当/カスタマーサポート担当)
  • 材料:判断の元になる情報(議事録・商品情報・お客様の声)
  • 条件:守ってほしいルール(文字数・トーン・使わない言葉)
  • 出力形式:どんな形で出すか(箇条書き/表/本文のみ)

特に効くのが出力形式です。ここを決めておくと、出てきたものをそのまま業務に使えます。

3. 人が確認する|判断が要る部分だけ人が見る

3つ目のステップは、確認の線引きを決めることです。

弊社のThreads運用代行では、毎月決まった日時になると、AIが契約本数どおりの投稿を作ります。

作るときの材料は、クライアントからいただいた資料です。

できあがった投稿はクライアントに確認していただき、OKが出たらAIが投稿の予約セットまで行います。

クライアントからの問い合わせ対応もAIが担当しています。

人が入るのは、契約や金額に関わる問い合わせの承認だけです。

確認の型を決めておくと、任せる範囲を広げても不安が増えません。定期的な数字の確認まで任せる形は週次レポートの作り方で紹介しています。

3ステップを1つにした基本テンプレート

3ステップをひとつなぎにすると、次の形になります。以降の業務別テンプレートも、すべてこの土台の応用です。

あなたは(役割)です。

【材料】
(議事録・商品情報・お客様の声などを貼り付ける)

【やってほしいこと】
(1文で目的を書く)

【条件】
・(文字数)
・(トーン)
・(使わない言葉)

【出力形式】
・(箇条書き/表/本文のみ など)

不明な点は推測せず、質問で返してください。

最後の1行がポイントです。推測で埋めさせないことで、事実と違う文章が出るのを減らせます

材料が社内に散らばっていると3ステップは続かない

ただ、型が分かっても、渡す材料が社内のあちこちに散らばっていると、毎回「探すところ」から始まります。

続かない原因は書き方ではなく、材料の置き場が決まっていないことにあります。

業務別プロンプトのテンプレート3例|議事録・配信文・問い合わせ返信

ここからは、そのまま真似できる指示文を業務別に3つ紹介します。

どれも「指示文そのまま」「出てくるもの」「差し替える箇所」の3点セットで整理しました。業務ごとの任せ方はChatGPTの業務での使い方も参考になります。

例1. 議事録|録音の文字起こしを決定事項と宿題に整理する

指示文

あなたは議事録担当です。
下の文字起こしを、社内共有用の議事録に整理してください。

【材料】
(文字起こしを貼り付け)

【出力形式】
1. 決定事項(箇条書き)
2. 宿題(担当者と期限つき)
3. 保留になった論点

【条件】
・話し言葉は書き言葉に直す
・材料に無いことは書かない

出てくるもの:決定事項と宿題が分かれた状態の議事録です。読み返さなくても、次にやることが分かります。

差し替える箇所:出力形式の3項目だけです。社内会議なら「決定事項・宿題」、商談なら「要望・提案内容・次回までの準備」に変えます。

弊社では、商談や打ち合わせの音声データを渡して、文字起こしから議事録の整理までをAIに任せています。

録音ファイルを置くだけで要点が整理された議事録になるため、聞き直しの時間がなくなりました。整理された議事録は、そのまま提案書やコンテンツの素材にもなります。

例2. 配信文|打ち合わせの議事録からLINEの配信文を作る

指示文

あなたは店舗のLINE配信担当です。
下の議事録をもとに、友だち登録後に届く配信文を3通作ってください。

【材料】
(議事録テキストを貼り付け)

【条件】
・1通あたり200字以内
・1通に伝えることは1つだけ
・売り込みは3通目まで入れない

【出力形式】
・1通目/2通目/3通目の見出しをつけて本文のみ

出てくるもの:登録直後に送る3通の下書きです。そのまま送らず、日付や店名を確認してから使います。

差し替える箇所:材料の議事録と、通数だけです。

弊社が支援するある治療院では、打ち合わせの議事録テキストをそのままAIに渡したところ、エルメのステップ配信の本文が一発で完成しました

「打ち合わせ内容をAIが読んで配信文に変換する」という使い方は、そのまま弊社の標準の流れになっています。

例3. 問い合わせ返信|口コミや問い合わせへの返信文を作る

指示文

あなたは店舗の窓口担当です。
下の問い合わせに返信する文章を作ってください。

【材料】
(問い合わせ本文を貼り付け)
(営業時間・料金・よくある質問を貼り付け)

【条件】
・お礼 → 事実の確認 → 次の案内、の順で書く
・分からない点は断定せず、確認して折り返す旨を書く
・150字前後

【出力形式】
・本文のみ

出てくるもの:角の立たない返信文です。感情的な内容にも、同じ型で落ち着いた返しができます。

差し替える箇所:材料の2つ目(営業時間・料金・よくある質問)だけです。ここが自社の情報そのものです。

口コミへの返信も同じ考え方で書けます。詳しい手順はGoogle口コミの返信をAIで作る方法にまとめています。

テンプレートを使い回すときの3つの差し替え箇所

3例に共通しているのは、毎回書き換えるのが次の3か所だけという点です。

  • 材料:議事録・商品情報・問い合わせ本文など、その回だけの情報
  • 条件:文字数とトーン。業務ごとに一度決めれば固定できます
  • 出力形式:そのまま業務で使える形に合わせる

うまくいったプロンプトは、業務ごとにメモアプリや共有ドキュメントへ保存しておきます。そうすれば、次からは材料を貼るだけで済みます。

ただし、テンプレートを真似できても、渡す材料が自社の言葉で残っていなければ、返ってくるのは一般論のままです。ツールを変えても、この構造は変わりません。

ChatGPTとClaude、プロンプトの書き方は変わる?用途別の選び方

「ChatGPTとClaudeで書き方は変えるべきか」という疑問もよく聞かれます。

結論から言うと、書き方の根っこは同じです。役割・材料・条件・出力形式を書く点は変わりません。

変わるのは、得意な場面です。一般に知られている傾向を整理すると、次のようになります。

比較する点 ChatGPT Claude
得意な場面 幅広い文体づくり・アイデア出し 長い資料の読み込み・整理
画像の生成 扱える 文章の作成が中心
書き方の相性 短い依頼から会話で広げる 先に材料、あとに指示

※各サービスの機能や上限は更新されます。最新の仕様は各社の公式サイトで確認してください

ChatGPTが向く用途と書き方のポイント

アイデアを広げたい場面や、文体を何パターンか出したい場面に向いています。

書き方のポイントは、短く投げて会話で詰めることです。

「3案出して」「2案目をもっとやわらかく」と往復すると、精度が上がります。

Claudeが向く用途と書き方のポイント

長い資料や議事録をまとめて渡し、整理させる作業に向いています。

書き方のポイントは、先に材料、あとに指示の順で書くことです。

大量のテキストを貼ってから「この中から決定事項だけ抜き出して」と頼むと、通りやすくなります。スマホからの使い方はClaudeの使い方で解説しています。

どちらを選んでも共通する「材料が9割」の原則

ツールを乗り換えても、材料を渡していなければ答えは浅いままです。

両方を使っていて差を感じるのは性能ではなく、その業務の材料が手元に揃っているかどうかでした。迷っているなら、片方を無料で試して、材料を渡す練習から始めるのが近道です。

プロンプトの書き方でやりがちな失敗5選

ここまでの内容を踏まえて、つまずきやすい失敗を5つ挙げます。

1. 指示が短すぎて前提が伝わっていない

「案内文を書いて」の一言では、AIは平均的な文章しか作れません。

直し方:商品・お客様・目的の3行を足すだけで変わります。長文にする必要はありません。

2. 1つのプロンプトに目的を詰め込みすぎる

「構成を考えて、本文も書いて、タイトルも5案出して」と一度に頼むと、どれも中途半端になります。

直し方:1プロンプト1目的に分けます。構成が固まってから本文を頼むほうが速く終わります。

3. 出力形式を決めずに毎回書き直している

出てきた文章を毎回整え直しているなら、形式を指定していないサインです。

直し方:「箇条書き5個」「表で」「本文のみ」と先に指定します。整える手間がなくなります。

4. うまくいったプロンプトを残していない

いい答えが出たのに、その指示文を消してしまうケースです。翌週また同じ試行錯誤をすることになります。

直し方:業務ごとにテンプレートとして保存します。担当が変わっても同じ品質を出せます。

5. 出てきた文章を確認せずそのまま使う

AIは、事実と違うことをそれらしく書くことがあります。数字・日付・固有名詞は特に注意が必要です。

直し方AIに書かせて、人が確認と判断をする型を守ります。全文を読み直す必要はなく、事実に関わる箇所だけで十分です。

もっとも、5つの直し方が分かっても、材料の置き場を一人で整え、日々の業務の中で溜め続けるところで手が止まる方は少なくありません。

プロンプト作成にかかる費用は?無料版と有料版でできることの違い

先に結論をお伝えすると、プロンプトそのものに費用はかかりません

かかるのは、使うAIサービスの利用料だけです。

無料版でできること・止まるところ

無料版でも、次の範囲は十分に実用的です。

  • 短い文章の作成(案内文・返信文・投稿文)
  • 調べものや、言葉の言い換え
  • 数百字程度の要約

止まるのは、材料を大量に渡し始めたときです。

長い議事録や資料を貼ると、途中で切れたり、回数の上限に当たったりします。

有料版で変わる3点|長文・回数・ファイル読み込み

有料版にすると、主に次の3点が変わります。

  • 長い資料をまとめて渡せる:議事録やマニュアルを分割せずに読ませられる
  • 回数の上限が緩む:業務時間中に使い切って止まることが減る
  • ファイルを読ませられる:PDFや表計算をそのまま材料にできる

3つとも「材料をたくさん渡す」ための機能です。

つまり、材料が資料や録音になってきた段階が、有料版を検討するタイミングだと言えます。

料金の目安と確認先【2026年7月時点】

個人向けの有料プランは、各社とも月20ドル前後が目安です。

ただし、プラン構成も価格も更新されます。最新の料金は必ず各社の公式サイトで確認してください

判断の順番としては、まず無料版で3ステップを試し、材料の量で足りなくなってから有料版へ移るのが無駄がありません。

プロンプトの書き方に関するよくある質問5問

プロンプトとは結局どういう意味ですか?

AIに渡す指示文のことです。

長さや専門用語で決まるものではなく、何を材料として渡したかで結果が決まります。人に仕事を頼むときの依頼文と同じだと考えて問題ありません。

プロンプトは長く書いたほうがいいですか?

長さは基準になりません。

見るべきは、材料・条件・出力形式の3つが入っているかです。3つが入っていれば、5行でも十分に機能します。

プロンプトのコツを1つだけ挙げるとしたら何ですか?

自社の材料を貼ってから頼むこと、この1つです。

依頼文の言い回しを工夫するより、議事録やお客様の声を貼り付けるほうが、答えは何倍も具体的になります。

うまくいったプロンプトはどう残せばいいですか?

業務ごとにテンプレートとして保存します。

そのうえで、材料・条件・出力形式の3か所だけを差し替えて使い回します。属人化を防ぎ、担当が変わっても同じ品質を保てます。

ChatGPTで作ったプロンプトはClaudeでも使えますか?

基本的にそのまま使い回せます。

役割・材料・条件・出力形式という型は共通だからです。渡す材料が長い場合はClaude、短い依頼から広げたい場合はChatGPTと、材料の量で使い分けると迷いません。

まとめ|プロンプトの書き方は「3つの材料」で決まる

本記事の要点を整理します。

  • プロンプト=AIに渡す指示文。中身が答えの質をそのまま決める
  • 浅くなる原因は材料不足・型なし・確認なしの3つ
  • 書き方は材料を置く → 型を決める → 人が確認するの3ステップ
  • 型は役割・材料・条件・出力形式の4点を埋めるだけ
  • 議事録・配信文・問い合わせ返信は、材料・条件・出力形式の3か所を差し替えて使い回す
  • ChatGPTとClaudeで書き方は変わらない。差が出るのは渡す材料

答えが浅いのは、AIの性能のせいではありません。材料を渡していないだけで、渡し方は今日から変えられます

ただし、材料を溜める工程だけは、置き場を決めないと日々の業務の中で流れて消えてしまいます。

材料を置く・型を決める・人が確認するの3段は、AIに任せる業務が増えるほど効いてきます。そして、材料がもっとも溜まる場所は、お客様とのやり取りです。

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福屋 俊裕
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