「カンボジアのコンドミニアムに投資すると儲かる」
「利回りが2桁いくこともあるほど投資先として素晴らしい」
などという声を一度は聞いたことがあるはずです。とはいえ、本当にそんなに良い話があるのか不安に思うのも正直なところ。
今回は、カンボジアの不動産投資で失敗したり赤字になったりした事例を取り上げながら、リスクを最小限に抑える方法をお伝えします。
カンボジア不動産の利回りは何%?
カンボジアの不動産投資の利回りは実質2桁を超えることがほとんどです。プレビルドと言われる、建築中のコンドミニアムを購入する場合、早く購入すればするほど安く購入できます。
一般的に10数%以上の割引になることが多く、そのおかげで利回りが良くなることが多いです。また、家賃の利回りだけでなく、その他の観点でもキャッシュポイントが多いため、国内の不動産と比べてかなり旨みが多いと言えます。
賃貸収入による利回りは5〜10%
まず、不動産投資として定期的な収入となる家賃収入ですが、平均的に5〜10%の利回りが多いです。現地のニーズに合った適切な立地とコンドミニアムを選べば15%程度の利回りが出ることもありますが、10%前後で見ておくことをおすすめします。
また、冒頭でお伝えしたとおり、建設計画の早い段階で購入すればするほど安くなります。そのため、建設完了時に2,000万円のコンドミニアムでも、建設計画中に購入すれば1,200万円で買えることもあるほどです。
このように、可能な限り早めに購入することで、将来的な利回りが良くなります。
カンボジアの銀行口座の預金金利が5%
次のキャッシュポイントは銀行口座の定期預金金利です。カンボジアの経済が不安定なこともあり、金利が高い傾向にあります。現在の金利は5%で、家賃収入を現地の銀行口座に振り込むだけで利回りとは別に追加でキャッシュが増えることになります。
仮に1,000万円が銀行口座に預金されているとすれば、毎年5万円の利息を受け取れることになるのです。さらに、通貨はドル建てで預金できるため、通貨の価値がそもそもなくなるという恐れもありません。
さらに、現地の銀行のデビットカードも作れるため、ドル建てで家賃収入を得ながら、日本円に換金せずに国内で買い物もできるようになるため、通貨を移動させずにカンボジアの銀行口座に預金することをおすすめします。
インフレによるキャピタルゲイン
ここまでは毎月の家賃収入に関することをお伝えしてきました。最後のキャッシュポイントは、不動産の売却時のキャピタルゲインです。
現在、カンボジアは人口も物価も上昇しているため、適切な価格の物件を購入していれば、購入時の物件価格よりも下がることはあまりありません。むしろ、ディベロッパーが10年後までは購入時の価格で買い取るという宣言もしていることが多いため、最低限赤字になることはありません。
また、売却時の物価が上昇し、物件価格も高くなっている場合はディベロッパーではなく、一般向けに売却することでキャピタルゲインを狙うことも可能です。
カンボジア投資のデメリット
ここまでお伝えしてきたように、カンボジアの不動産投資はリスクがないように見えてしまいます。利回りやキャピタルゲイン、ディベロッパーによる保証制度などを考えると非常に素晴らしい投資先ではありますが、いくつかデメリットもあります。
- 節税対策にならない
- 購入には一定の現金が必要
- 信頼できる会社選びが難しい
1.節税対策にならない
海外不動産を節税目的で購入する方も多いですが、カンボジアの不動産投資の場合はほとんど節税対策にはなりません。厳密にいうと節税対策にすることも可能ですが、下記の条件の物件の購入のみが対象となります。
- 木造物件であること
- 築22年以上が経過していること
上記の条件に当てはまる物件は、カンボジアの投資目的の不動産の場合はほとんどありません。しっかりと利回りを確保してキャピタルゲインも狙う場合、新築物件を投資用として購入することがほとんどです。
節税目的であれば、アメリカやイギリスの不動産を購入することをおすすめします。
2.購入には一定の現金が必要
購入の際には最低でも500万円から1,000万円程度は投資物件に投資できる現金を持っておく必要があります。もちろん、分割払いなどでなんとか対応できることもありますが、国内投資のように、現金を持たずに投資することはほとんど不可能に近いです。
不動産投資は本来、ある程度貯金がある人向けに長期的に資産形成をしていくもののため、株式投資のように気軽にできるものではないのが実情です。
とはいえ、これはカンボジアの不動産投資のみに関わらず、海外不動産投資全般的に言えるデメリットでもあります。
3.信頼できる会社選びが難しい
最後のデメリットとしては、カンボジアの不動産投資における最大のリスクである、ディベロッパーとコンドミニアムを賃貸で回した時の管理会社選びです。
カンボジアで新築物件を購入する場合、建設途中に契約するプレビルドが王道です。建設中に購入することで安く購入できますし、ディベロッパーとしては建設費用を購入された費用でまかなえるというメリットがあります。ところが、想定していた通りに投資資金が集まらない場合、建設が途中で止まったり、最悪の場合はディベロッパーが倒産することもあります。
また、賃貸管理会社も家賃をオーナーに支払わずに夜逃げするというケースもあるため、東南アジアならではのリスクがあることは理解しておきましょう。
これらを回避するためには、十分な実績がある信頼できる会社選びが非常に重要となってきます。
カンボジアの不動産投資で実際に失敗した事例
さて、ここまでデメリットをお伝えしてきました。中でも最後にお伝えした、「会社選び」はカンボジアの不動産投資において、非常に重要な項目です。
実際に会社選びを失敗して大赤字になった事例がいくつかあるため、ご紹介します。
1.プレビルドで契約して現物が建たずに会社が倒産
まず1つ目のケースは、新築で購入すると2,000万円だが、事前にプレビルド(建設中に購入)すると1,500万円で契約できると言われ購入。コンドミニアムということもあり、想定家賃収入は毎月15万円程度が入る見込みのため、利回りは10%とかなり好条件で、オーナーさんは即決で購入したとのこと。
ところが、コンドミニアムの建設が予定通りに進んでおらず、予定施工完了日をすぎても、骨組みしか作られていない状態に危機感を覚え、サポート会社に問い合わせたところ、当初の想定通り資金が集まっていない状況で工事がストップしていることを知らされたのです。
お金がないため、前に進めたくても進まない状況で、結局ディベロッパーは倒産。オーナーさんが投資した1,500万円は水の泡となり、泣き寝入りするしかなくなってしまいました。
日本ではあまり見かけないプレビルドで建設費用を集めながら進める工事だからこそのリスクがあるのです。
2.賃貸管理会社が家賃収入を横領して泣き寝り
2つ目の事例は、無事に建設が完了し、実際に賃貸に出して入居者も見つかってからのこと。最初の数ヶ月は家賃収入がきちんと銀行口座に振り込まれていたものの、いつからか賃貸管理会社から家賃収入が口座に振り込まれていないことが発覚。
賃貸周りの業務は賃貸管理会社任せにしており、入居者からの家賃の支払い先も賃貸管理会社になっているため、家賃収入の振り込みを依頼するも音信不通に。
3ヶ月間でおよそ50万円近くの家賃を賃貸管理会社に持ち逃げされて、別の賃貸管理会社に切り替えたとのこと。カンボジアの会社のため、日本からは電話かメールでしか催促ができず、行方をくらませられては取り立てるに取り立てられないのが海外不動産投資です。
管理会社は日系の信頼できるところに最初から依頼するのが失敗しないコツです。
カンボジアの不動産投資で失敗しないコツ
さて、ここまでカンボジアの不動産投資での失敗事例をご紹介してきました。これらはよくある投資の失敗事例ですので、「自分だけは違う」ということはまずあり得ません。
しっかりと事前に、赤字にならないように対策しておくことが重要です。カンボジアの不動産投資において、失敗しないコツは下記の3点です。
- 実績のあるディベロッパー選び
- 実績のある賃貸管理会社選び
- 情報を鵜呑みにせず、自ら情報収集するマインド
1.実績のあるディベロッパー選び
カンボジアの不動産投資で一般的なプレビルドの契約の際は、必ず工期の遅れがなく建設完了実績のある有名なディベロッパーを選ぶことが重要です。どれだけ価格が安かったとしても、零細ディベロッパーを選ぶと、資金力が乏しいため投資資金が集まらなかった場合、途中で建設中止となるリスクが高いです。
例えば、有名ディベロッパーが2,000万円で物件を販売しており、零細会社が1,500万円で販売していたとしましょう。零細会社の1,500万円の物件の方が良さそうに見えますが、途中で工事が頓挫してしまうと、そもそも家賃収入も入らず1,5000万円が水の泡です。
それより、多少高かったとしても有名ディベロッパーから2,000万円で購入し、着実に家賃収入を得る方が安心です。カンボジアの不動産投資では、信頼をお金で買うという感覚を持っておきましょう。
2.実績のある賃貸管理会社選び
失敗事例のところでも触れましたが、家賃収入を持ち逃げする賃貸管理会社も多いです。特に日本人は現地に住んでいるわけではないため、後を追うことができないことを良いことに、意図的に連絡を途絶えさせて家賃収入を持ち逃げするケースが後を絶えません。
家賃を直接オーナーさんの銀行口座に振り込む設定にして、必要経費を管理会社に振り込むようにするか、信頼できる賃貸管理会社を見つけるかのどちらかの対策が必要です。
とはいえ、前者の場合、家賃の支払いが遅れた場合の催促ができないため、信頼できる管理会社に家賃の催促までお願いする方が安心です。
3.情報を鵜呑みにせず、自ら情報収集するマインド
ここまで賃貸管理会社と大手ディベロッパーの話をお伝えしてきましたが、どちらにも共通するのは「営業マンを信頼しないこと」です。契約する前は都合の良い情報しか話しませんが、いざ契約したとなると都合の悪いことがどんどん出てくることもよくあります。
自ら情報収集を行い、コンドミニアムの適正な販売価格や賃料、また賃貸管理の仕組みなどを調べておくことで、詐欺に遭う確率を減らすことができます。
私が信頼していて、令和の虎にも出演しているアンナさんという方がカンボジアの不動産投資のリスクも含めて騙されない不動産投資のやり方や物件の紹介までするセミナーを開催しています。
自ら情報収集をして、さまざまな情報をもとにカンボジアへの不動産投資をご検討いただきたいため、セミナーにぜひ一度参加してみることをおすすめします。
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良い部分だけでなく、悪い部分も含めて話しているので、投資資金を失って泣き寝入りしないように、先に聞いておいていただきたいと思っています。
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