マレーシア不動産の価格相場や注意点を解説!価格は上昇の見込み

マレーシアの経済成長や人口増加により、海外不動産投資家から注目を集めているマレーシア不動産。しかし、情報が少ないことから「マレーシアの不動産価格は今後どうなるのか?」「相場はどのくらいなのか?」など、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、マレーシアの不動産価格の相場や推移、購入の際の注意点を解説します。コンドミニアム(マンション)と一軒家の価格も調査したので、マレーシアの不動産投資の準備に役立ててください。

マレーシアの不動産価格について

マレーシア全体の不動産価格は、現在上昇傾向にあります。価格はコンドミニアムと一軒家によっても異なるため、それぞれ解説していきます。

マレーシア全体における不動産価格の相場と推移

マレーシア政府統計局によると、2020年のマレーシア全体における住宅価格中央値と推移は以下のグラフの通りです。

出典:マレーシア政府統計局

マレーシア全体の不動産価格は、現在緩やかに上昇している傾向にあります。

グラフを見ると、マレーシアの住宅価格中央値は2010年から2013年にかけて大幅に上昇した後、2020年にRM295,000(約796万5,000円:1RM=27円換算)となりました。2010年と2020年を比較すると、86.7%上昇しています。

なお、グラフ内には記載されていないものの、その後2022年の住宅中央値はRM320,000(約1,008万円:1RM=31.5円換算)を記録。これは2010年と比較し、93.9%の上昇です。

住居タイプごとの不動産価格と賃料

次に、住居タイプごとの不動産価格と賃料を見ていきましょう。

コンドミニアム(マンション)の不動産価格と賃料

コンドミニアムとは日本で言うマンションのことで、安定して利益を出したい人に人気の住居タイプです。マレーシアに移住した日本人も多く住んでおり、価格は一般的に都市部で1,000万円以上、郊外のいわゆる激安物件であれば300万円前後から購入できる場合もあります。

賃料の相場は、都市部の1ベッドルームの物件で5万円前後、3ベッドルームの物件で18万円以上と物件により大きく変動します。

さらに、好立地の新築やこれから完成予定の物件となると、価格は最低でも3,000万円以上に。ターゲットにする層を考慮して物件を選ぶとよいでしょう。実際に下記のような物件がRM1,100,000(約3,300万円:1RM=30円換算)で売り出されています。

出典:iproperty

一軒家(戸建て)の不動産価格と賃料

マレーシアの一軒家の価格は一般的に都市部で1,000万円以上、郊外では500万円前後です。一軒家の場合、広さや立地条件により価格が大きく変化するうえ、土地の所有権が含まれることからコンドミニアムよりも高額となる場合が多いでしょう。

賃料の相場は都市部で13万円前後、郊外で6万5,000円前後です。

さらに、好立地で豪邸のような高級物件となると1億円をこえる物件も多数確認できました。こちらもターゲットにする層によっても選ぶべき物件は変わります。実際に下記のような物件がRM4,300,000(約1億2900万円:1RM=30円換算)で売り出されています。

出典:iproperty

不動産価格は地域や物件の種類によって大きく異なるため、投資の際は現地の情報を知る不動産業者などへの相談がおすすめです。

地域ごとにおける不動産価格の相場

マレーシアの不動産価格は、地域によっても大きく変わります。2020年の地域別の住宅価格中央値は以下のグラフの通りです。

出典:マレーシア政府統計局

グラフを見ると、マレーシアの中でもっとも不動産価格が高いのは首都のクアラルンプールです。次いで、マレーシアの行政新首都として開発が進んでいるプトラジャヤも高価格地域となっています。

クアラルンプールの不動産価格はRM480,000(約1,296万円:1RM=27円換算)と、東京の約1/2から1/4のイメージです。マレーシアに近いタイやフィリピンと比べても安価と言えます。

今が買い時?マレーシアの不動産価格の今後

2019年末からの新型コロナウイルス蔓延の影響により、東南アジア諸国における経済成長率は減少の傾向にありました。

しかし、2023年4月、マレーシア不動産協会(Pertama)は、RM500,000(約1,500万円:1RM=30円換算)以上の住宅価格が今後25%上昇するとの予測を発表しました。

不動産価格の予測は難しく、必ずしも予測通りになるとは限りません。現地のリアルな情報を得て、直近の価格や賃料を考慮するのがよいでしょう。

マレーシアの不動産投資における注意点

日本人を含む外国人がマレーシアの不動産取引をする際は、独自の法律やルールを守る必要があります。法律やルールは細かく決まっていますが、ここでは大きく3つのポイントにまとめました。

  1. 最低購入価格の規制がある
  2. 州政府の許認可を得る必要がある
  3. 不動産を売却する際に不動産譲渡税(RPGT)がかかる

取引を進める前に頭に入れておきましょう。

1.最低購入価格の規制がある

マレーシアにおいて外国人は、RM100万(約3,000万円:RM1=30円換算)以上の物件しか購入できません。これは、低価格帯の物件価格が上昇し、ローカル層の人々が住める物件がなくなることや、不動産バブルを防ぐためです。

ただし、最低購入価格は地域や物件タイプによって異なる場合もあります。購入を検討しているエリアや物件の情報をよく調べておくことが重要です。

下記に、主要な地域・州ごとにおける最低物件価格をまとめました。マレーシア不動産への投資を考えている人は参考にしてください。

地域・州
最低物件価格
土地付き一戸建て コンドミニアム
クアラルンプール RM100万 RM100万
プトラジャヤ RM100万 RM100万
ジョホール
(メディニ地区除く)
RM100万 RM100万
ネゲリ・スンビラン RM100万 RM100万
ペラ RM100万 RM100万
パハン RM100万 RM100万
ペリス RM100万 RM100万
ケダ RM100万 RM100万
サラワク RM50万 RM50万
クランタン RM50万 RM50万
セランゴール 購入不可 RM100万〜200万

2.州政府の許認可を得る必要がある

外国人がマレーシアで不動産を購入する際は、州政府の許認可を得るための審査を受けなければいけません。

審査には数ヶ月程度の期間がかかかる場合があるため、引き渡しのタイミングなどに注意が必要です。なお、審査はほとんどの場合で通過できます。

3.不動産を売却する際に不動産譲渡税(RPGT)がかかる

マレーシアの不動産を売却することで生じた売却益に対し、不動産譲渡税が発生します。

不動産譲渡税は、不動産の所有から3年以内の場合、所有者が外国人であるかどうかに関わらず一律30%です。しかし、4年目以降は外国人なのかマレーシア人および永住権保有者なのかによって税率が変わり、外国人の方が税率が高くなります。

超過納税分の返還は確定申告をした後となる点にも注意しましょう。

現地の情報を知る不動産業者への相談がおすすめ

マレーシアの不動産価格は2010年から2013年にかけて大きく上昇し、一時横ばいになったものの今後も上昇が予測されています。しかし、不動産価格を完全に予測するのは難しく、今回紹介した数値もあくまで目安です。

不動産投資に失敗しないためには、現地のリアルな情報を知る不動産業者への相談がおすすめです。弊社では、あなたのご希望に沿った信頼できる不動産業者をご紹介しています。正しい情報をもとに不動産投資をご検討いただきたいため、ぜひお問い合わせください。

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